去る10月16日に立川商工会議所会議室にて「令和6年度 第1回 就労定着支援連絡会」を開催いたしました。
オープナーでは「精神障害者就労定着連携促進事業」を東京都福祉局より受託し7年目となります。精神障害者の障害者雇用、就労支援に関わる皆様(企業、医療機関、就労支援機関)への情報提供や交流を促進することを目的に「精神障害者就労定着支援連絡会」を開催しています。
今回も70名を超える企業の皆様、支援機関・関係機関の皆様にご参加いただきました。ありがとうございました。
第1部として、オープナー職員吉本より、昨年度までに本事業で作成してきた「採用面接コミュニケーションツール」についてご紹介させていただきました。当HPでもダウンロードが可能です(→リンクはこちらから)。ぜひご活用下さい。
第2部では、「働く精神障害者を理解する〜「コミュニケーション」の重要性、その先にあるものとは?〜」と題し、企業内で支える・採用する立場から、また福祉側から就職へと送り出すそして自法人での雇用を支える立場からの2例の実践報告をいただきました。
トランスコスモス株式会社 コーポレート統括管理本部 ノーマライゼーション推進統括部 障がい者人材開発部 障がい者サポート課 田村真弓氏からは、企業という大きな組織の中でどのように他課や周りの方とコミュニケーションを取っているのか、サポート場面での事例などをご紹介いただきました。特に「反省事例」と題された事例の中では「社内支援は必要ありません」と希望される方との関わり方について、社内の枠に当てはめて考えるのではなく、希望の裏側にある気持ちやそれぞれに合った支援を行う様に心がけていることなどが印象的でした。
次に社会福祉法人村山苑 福祉事業センター 施設長 臼田誠寿氏からは、就労移行支援事業・就労定着支援事業の中から大切にされている関わりや実践事例のご紹介をいただきました。特に就労移行では実習に行くか行かないかや、どこの企業に応募するかなど「何かを決めなければならない」場面が多くありますが「自分自身の支援をふりかえると、説明や説得をしていたことも以前はあったかもしれないが、そうではなく情報の伝達を行い、本人の自己決定を促している」と話されていました。自分もやっていないかなと自己点検のきっかけになりました。
最後に参加者の皆様でグループワークを行い、日々の支援・サポートで大切にしていること、コミュニケーションで工夫している事、コミュニケーションで困っている事などを話しました。企業の人事担当者、上司の方、ハローワーク職員、就労系施設の支援員、相談支援事業所、デイケア職員などバラエティに富んだグループでしたが、各自の組織の特徴や個人的なコミュニケーションの癖、自分自身が心掛けていること等幅広い参加者だからこその意見もあり充実した時間になりました。
ひとことで「コミュニケーション」と言ってもその意味は多岐にわたります。コミュニケーションを取ることはご本人への理解・社内の障害者雇用についての理解が進むうえで欠かすことは出来ません。目新しいテーマではありませんでしたが、コミュニケーションの先には相互理解もしくは多角的に理解していくことがあるのだと感じました。
次回第2回は令和7年2月頃の予定です。また告知させていただきますのでご参加の程、どうぞよろしくお願い致します。
(高橋智子)