去る12月9日、福島就業支援ネットワーク研修会主催の就労研修でピアスの実践報告の機会をいただきました。前半が厚生労働省の香月就労支援専門官から国の就労支援の動向について、その後に「ピアスにおける精神障害者の就労支援」として40名前後の関係機関の方々に報告させていただきました。精神障害者の就労支援システムを構築したいというスタート時からの経過、ここ数年の発達障害への対応としてのCES(コミュニケーションプログラム)の取組み、そして最近の生活訓練事業との多機能スタイルまで幅広く話したためまとまりに欠けてしまった部分もありましたが、ピアスが節目節目で大事にしてきたことを振り返るよい機会となりました。
私自身、最近発達障害への取り組みを話す機会が多く、日常考えることも少しかたよっていたのだと思います。質問の中で「トレーニングを振り返って課題や目標に気づくというサイクルは、本人にとって酷なことではないのか」という意見をいただきました。私は、指摘を指摘として伝えることは簡単だけど、自分で気づくためのタイミングや働きかけが大切であるというようなことをずいぶん熱く補足させていただいたように思います。このような質問をしていただいたことで、精神障害者の就労支援をしていく上でピアスが大切にしてきたメンバーとの関わりを、私自身が再確認できた貴重なやりとりでした。
終了後の懇親会でも企画側を始め参加者の皆様方に温かく迎えいれていただき、美味しいお酒をたくさんいただきながら震災後のお話なども聞かせていただきました。ああもっと!というところで新幹線で帰路につきましたが、ぜひこの出会いを大切にしていきたいと強く思った一日でした。
ピアス 施設長 高橋しのぶ