当事者スタッフとして棕櫚亭という組織を考える(My Opinion)

法人本部 2017/05/10

私は当事者スタッフとして2013年5月に採用され、五年目をむかえようとしています。

採用されてここ数年、世界はめまぐるしく変化しています。

2017年新年激動の年を迎えました。アメリカのトランプ大統領の政権が生まれ北朝鮮と一触即発の事態を向かえています。中国、ロシアなどの大国がその脅威を鎮めるかのように政策で動き、日本も日米同盟のもと難しい舵取りを迫られています。

 

棕櫚亭でもこの大変な年に天野理事長から小林さんにバトンが渡され新しい組織継承がなされました。棕櫚亭創設に関わった世代が退職されました。創設世代がその後の世代に交代するという新しい棕櫚亭の幕開けです。もうひとつ言われていることは、社会福祉法人の役割といわれている地域貢献ということであります。主なものにお弁当配達やフリーマーケットなどがあります。あまり知られてないことでは、ピアス内部の会議室貸し出しなどもあります。

棕櫚亭が設立から30年という時が過ぎ、4月23日(日)30年パーティーが開かれ、配布された記念誌を読んだとき障害者自立支援法が出来る前に、すでに福祉法人を勝ち取ったことが書かれていました。あえてここで勝ち取ったという表現をしたのは、作業所というままでなく、法人になって社会的使命を得、社会での役割を法人として果たす役割を担ったことを伝えるためです。私は時々棕櫚亭という法人が、いい意味での社会におけるフィルターとしての役割を果たして、存在しているように考えることがあります。当事者が被害的な思いや感情をフィルターを使って取り除いて、楽しい生活や集中できる仕事の能力をえて、生活者として社会に戻ってく姿を描いています。私のフィルターはまだまだ目があらいです。しかし他のスタッフには精巧できめがこまかいフィルターをもつ方々もたくさんいます。

当事者がこのフィルターを通して社会に生活者として地位を獲得していくとき、地域に一市民として生きていけることができれば、これを地域貢献とよぶこともできるのではないかと思います。そして組織としての社会に貢献する福祉法人の役割の一端は担えると思います。

組織継承では棕櫚亭イズムが確実に引き継がれています。このバトンを落とすことなく、組織の中で働くことを考えた5年目であります。

(当事者スタッフ 櫻井 博)

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