『精神障害のある人の就労定着支援 ~当事者の希望から生まれた技法~』を発売開始しました!!

法人本部 2019/05/30

「よく書きましたね~。」

『精神障害のある人の就労定着支援~当事者の希望からうまれた技法~』を発売日5月28日に先駆けて、お渡しに伺った時の石川先生の第一声です。丁寧にページをめくりながら、天野さんが執筆された第二部に差し掛かると、そこに付箋を貼り「読むのが楽しみだ。」とにっこり微笑まれたのが印象的でした。

一年間をかけて書き上げたこの本ですが、執筆や出版の打ち合わせと、慣れない作業に四苦八苦の連続でした。より時間をかけて作業を重ねた天野さんにとっては、さらに大変な日々だったと思います。しかし、石川先生の笑顔と労いの言葉を聞きながら、「あ~やはりこの本を出してよかった。」と素直に喜びが湧きあがりました。IMG_20190515_180854 - コピー

途中で昔話に花が咲き、石川先生と創設者達が初めて出会った喫茶店での一場面に話が及びました。双方、作業所を作りたいと強い思いを持っての初対面。そして出会った瞬間に、先生は「天野さん達なら大丈夫。」と確信し、天野さん達は先生の話を聞き、一目でファンになってしまったのだと二人は懐かしそうに話されていました。(このエピソードは『精神障害のある人の就労定着支援』の第二部でもふれられています。)創設に関わった人たちの互いへの深い信頼感、これが今の棕櫚亭を作り上げているのだと改めて感じたところです。

話は少しそれますが、この初代理事長の石川義博先生。ご存知の方も多いと思いますが、「無知の涙」で知られる永山則夫の二次精神鑑定を行った有名な方です。当時、凶悪殺人犯としか理解されなかった永山則夫の心の闇に寄り添い、その回復までにも手を尽くした方です。(詳しくは、堀川惠子著『永山則夫 封印された鑑定記録』をお読みください。)

その先生が最後にこんな事を話されました。

「フロイトが精神分析を発明してくれたお陰で、私が永山則夫のカウンセリングや二次鑑定に関わる事が出来たんですねよ。そして、天野さん達と出会って棕櫚亭を作った。さらに天野さん達がここまで棕櫚亭を大きくして、あなた達につなげていった。こうやって昔の人が発見したり、作ったものの上に今の私達の活動はあるんですよ。皆さんもこの上にさらに重ねていって下さいね。」

温かく深い言葉です。そしてこれは、今回出版された本へ、さらには今私達が作ろうとしている新しい棕櫚亭への餞の言葉でもある様な気がしてなりません。

とにもかくにも、『精神障害のある人の就労定着支援 ~当事者の希望から生まれた技巧~』、発売開始しました。ぜひ皆さん、ご一読ください。

購入サイト  ⇒  https://shuro.official.ec/

(理事長 小林 由美子)

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