理事長あいさつ

もう一度、「明るく元気に美しく」理事長 小林 由美子

「多摩地域の精神科医療を変えたい」と4名の有志が集まり、共同作業所 棕櫚亭Ⅰが開所したのは1987年の事です。精神科病院に入院を余儀なくされていた方々が、おいしい食事を食べて、仲間と語り、時には作業をしながら、みんな元気になっていきました。

それから30年。創設世代の無から有を生む強力なリーダーシップの下、走り続けた棕櫚亭ですが、ここで次世代にバトンが渡りました。「共同作業所の開所」「精神障害者の就労支援への取り組み」など、それまでなかったサービスをここまで発展させてきたのは、正に、無から有を生む力です。そして、その根底にある「精神障害者の幸せ実現」への情熱は、これからも失わずに引き継いでいかなければと思っています。

しかし、急激な変化が当たり前となったこの時代、渡ったバトンはより重みを増します。加えてこの30年で精神障害者を取り巻く状況も大きく変わりました。その中で、「無から有」そして「有をさらに価値あるもの」として繋げていく事は、文字通り大仕事だと思っています。でも、次の30年に向けて職員一同、さらに走り続けていきたいと思っています。

「明るく、元気に、美しく」、これは棕櫚亭の開所当初のキャッチフレーズです。大変だからこそ、難しいからこそ、この言葉が必要なのだと創設世代の職員達は考えたそうです。だからバトンが渡ったこの時に、もう一度この言葉を掲げようと思います。「明るく、元気に、美しく」、時代の今を切り取りながら、日々進化し続けている棕櫚亭でありたいと思っています。

理事長 小林 由美子

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