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『明日に繋がる精神障がい者の就労支援を学ぶ』
精神科医療機関就労支援研修セミナー (第3回)平成23年12月8日報告
 今回は2社の企業のご協力をいただき、精神障がい者を雇用されている企業への訪問を行いました。1社目は『東京グリーンシステムズ株式会社様』です。東京都・多摩市・SCSK株式会社の出資による第3セクター方式の特例子会社で、「重度障がい者雇用モデル企業」として様々な障がいをお持ちを60名以上雇用されています。
 事業部長の長谷川様に会社概要、設立の経緯、事業内容などをご説明いただき、その後会社内の見学をさせて頂きました。(残念ですが写真を撮り忘れててしまいました。次回報告には掲載したいと思います。)
 お話を伺う中で、東京グリーンシステムズ様の企業理念は「参加」「自立」「共生」で、働く意欲のある障がい者に仕事の場を提供し、社会人としての自立を支援する。また、障がいを持つ社員が、それぞれの能力を生かしながら、一緒に働いていける環境づくりと職域の開拓を行い、ノーマライゼーションを推進し、社会に貢献する。とのことで様々な取組がなされていました。具体的には臨床心理士による個別カウンセリングをおこなったり、社内にジョブコーチを配置し、ご本人への作業指導だけでなく現場責任者へのフォロー体制もとっておられました。また、アグリサービス(農園部門)では採算が取れるように、自社内だけでなく他の場所に農地を借りて事業を積極的に展開されているという話でした。障害を持っておられる社員の方がやりがいを持って働くことのできる職場を目指していらっしゃる姿を見せて頂くことができました。


 2社目はトーメンエレクトロニクス株式会社様です。トーメン様は半導体・電子機器をはじめとするエレクトロニクスの専門商社で、今回お邪魔したのは東大和市にある商品センターです。こちらは海外から製品を輸入し、検品し入庫、お客様の発注を受け、ピッキング・発送までを行っています。こちらでは3名の方が従事されており、他の従業員の方々同様の仕事をこなしてらっしゃいました。実際に見学させていただいたところ、番号の照合などを専門的な機器を使いながら正確にお仕事を進めていらっしゃいました。見学の後、参加者方からの質問にお答えいただくお時間をいただきました。『ストレスの対処はどのようにしていますか』『仕事を覚えるのは大変でなかったか』『他の従業員の方とのコミュニケーションどのようにしているか』などの質問が積極的に出ていました。
 参加者の方々からは『2社見学することで求められる能力の違いを知ることができた』『企業の姿勢、雰囲気、現場を体験できてよかった』『このようなサポートの中でやっていける場所があることに希望を持てた』『医療機関側ももっと地域に出て支援を行うべきだと思った』など様々な声をいただきました。


≪司会のつぶやき≫
 『百聞は一見にしかず』企業が変われば、仕事も様々、サポートの仕方も様々。
 実際に参加していただいた方々にはいろんな『働く』を体験していただけたのではないかと思います。
 障害を持った方の就労にジョブマッチングは必須ですし、訓練を行う上でも企業が何を求めているのかを知ることは大切なことです。もし医療にいる時点から、就職・就業生活を意識したリハビリテーションが行えたら、どんなに素晴らしいしいか。そんなことを今回の訪問を行う中で考えました。
就労移行支援事業トゥリニテ
吉本 佳宏
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