『明日に繋がる精神障がい者の就労支援を学ぶ』
精神科医療機関就労支援研修セミナー (第4回)平成24年1月19日報告
今回も『トーメンエレクトロニクス株式会社様』と『東京グリーンシステムズ株式会社様』2社にご協力いただき、企業見学をしてきました。参加者は20名で所属は病院関係者・地域の福祉スタッフなど大勢の方に参加していただきました。
午前見学した『トーメンエレクトロニクス株式会社様』は半導体・電子機器をはじめとするエレクトロニクスの専門商社で、3名の精神障がいの方が従事されています。会社の業務内容としては海外から製品を輸入し、保管(管理)、出荷までおこなっています。今回は実際に働いている現場を見せていただきましたが、そこでは保管している商品の番号を専門的な機器を使いながら在庫管理や出荷管理していました。正直な感想としては「もし私がこの仕事をしたら、果たしてできるのかな?」と思ってしまうほど難しそうでした。見学後の質疑応答では「働いて大変だったことは何ですか?」「他の従業員とはどのようにコミュニケーションをとっていますか?」などの質問に対して「入社当時はジョブコーチがほぼ毎日のように会社訪問してくれたので、安心して仕事ができた」「理解ある上司がいてくれたので職場内で安心して働くことができている」など普段なかなか聞くことができない本音を聞くことができました。
午後見学した『東京グリーンシステムズ株式会社様』は東京都・多摩市・SCSK株式会社の出資による第3セクター方式の株式会社で「重度障がい者雇用モデル企業」として様々な障がいをお持ちの方が60名以上雇用されています。
今回も東京グリーンシステムズ長谷川事業部長に会社の概要、設立の経緯、事業内容を説明していただき、その後は会社内の見学・質疑応答の後、グループワークを行いました。ワークでは率直な意見交換があり、そこで長谷川事業部長から「精神障がい者の就労支援では企業は敵ではなく仲間なんだ!!」とおっしゃっていたことが印象的でした。
≪司会のつぶやき≫
今回で2回目の企業見学でしたが、参加した印象としては「自分が働いている職場に関係なく、就労支援の現場を直に見ないとイメージを膨らませることは難しい」と思いました。
就労支援を充実させるツールやアプローチの手段が増えていくことで、よりよい支援が構築されていくと思いますが、やはり『医療・企業・福祉・公的なサービス』が顔の見える関係で連携していくという基本は忘れてはいけないと改めて実感しました。
地域活動支援センターなびぃ
砂金 誠
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