【報告】多摩地区公共安定所と障害者就業・生活支援センターとの連絡会議

研修会 2017/08/10

毎年、定例会議として行っている「多摩地区公共安定所6か所と障害者就業・生活支援センター3か所との連絡会議」をH29年度の第1回目として7月27日に行いました。

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今年度はH30年に雇用率が2.2%に上がること、また精神障害者の雇用義務化に向けて大切な節目の年です。そのため、今後に向けてHWとは更なる連携をしていくことは欠かせません。今までの経過報告を行うことで現状を共有し、今後に向けての話し合いをしました。

内容は最初にHWの方にデータをみながら、最新の求人情報や就職者状況などの報告がありました。その報告から障害者雇用が年々増加傾向にあること、そしてその中でも精神障害者の就職が伸びているということが、どのHWからも挙げられていました。やはりH30年に向けて求人数が増えている現状があるということが確認されました。

その後、3センターの報告に移り、各事業所が行っている最近の活動を紹介して事業所の特徴をお伝えしました。またHWでは障害者の就職が伸びているにも関わらず、センターでは新規利用者の減少や困難ケースが増えているという時代に反した実態を伝え、一緒にこの事態を乗り切りたいという思いを伝えさせていただきました。

オープナーの報告は具体的な事例を挙げ、現在行っているアセスメントや面談での関わりから就職支援を行う方、訓練を勧める方の見立て方を紹介しました。その方の就労準備性がどのくらい出来ているのか、障害の自己理解はどのくらいあるのか、生活面・医療面のサポート体制、家族の意向など様々な角度から本人を把握するアセスメントがその後の定着に大きく影響することを伝えました。今回の会議は、現状の共有とお互いの取り組みを知ることに留まってしまいました。それは近年のめまぐるしい時代の変化に翻弄され、対応するのに精いっぱいで、その間お互いの活動や機能の情報交換をする機会が減っていたからかもしれません。「支援機関の役割」や「福祉施設の機能」をHWの方に知っていただき、当事者の「働きたいを働けるに」の支援を一緒にサポートしていただきたいです。

しかし、お互い困っている現状があり、どうにかしていきたいという思いを共有することができました。私は今回、年度が変わり、異動されてきた雇用指導官の方々に初めて直接顔を合わせて挨拶をさせていただきました。今年度ももう半分過ぎてしまいますが、後期には情報交換や事業を一緒に行うなど具体的な連携に努めていこうと思います。そしてH30年に向けて、「多摩地域の飛躍的な新しい取り組み」を形として作りあげられる多摩地区のネットワークを築いていきたいです。

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【ご報告】H29年度第1回多摩就労研究会

オープナー 2017/06/30

6月15日にH29年度最初の多摩就労研究会(以下就労研)が行われました。
就労研とは多摩地域のセンターが中心となり、就労支援機関、ハローワーク、医療機関の参加者が精神障害者の就労支援について主体的に考えていく定例研修会のことです。

前年度まではオープナーがテーマを決めてきましたが、今年度はタラント、けるん、オープナーの3センターが持ちまわりとなり、精神障害者の定着支援の問題をどうにかできないかと、現在各センターで行っている取り組みを出し合うことにしました。

今回はタラント企画です。今、定着支援のツールとして広がりつつあるWebシステム「SPIS」を紹介していただきました。精神障害・発達障害に特化した就労移行支援事業を展開するJSNが訓練記録用に使用していたシステムを基に、有限会社奥進システムが企業の方にも使いやすいよう改良を加え、平成23年に開発された就労定着支援システムです。タラントでは現在7人の方に導入しているとのことです。SPISについて、より詳しい説明を行うため、心理臨床ネットワークアモルフの宇田亮一氏をゲストとしてお迎えいたしました。宇田氏からはSPISが当事者立案で出来たものであること、体調管理のための評価項目を個別で設定できるなどのシステムの仕組みをお話いただきました。また、その後の意見交換ではノウハウを教えていただいたり、企業の方への打診の時期や仕方など話し合うことができました。

棕櫚亭でも昨年度から現在まで4人の内、2人の方に導入しております。SPISの特徴としては当事者、企業担当者、支援者がWeb上で対話し、情報共有できるため、企業の方と本人との関係性やどんな風に仕事をしているのかが以前より見えるようになりました。また、定期的に関係者が集まる機会(リアルSPIS)ができたことで、本人の雇用管理がしやすくなったように感じます。

以前、拡大就労研で松為先生に地域ネットワーク作りでは『目的・情報・思い・ノウハウ』の4つの共有が大切だと教えていただきました。今回はまさに『ノウハウの共有』だったと思います。今後、平成30年に向けて障害者の雇用率が上がり、精神障害者の雇用義務化になることで、ますます精神障害者の定着支援が必要になってきます。嬉しいことではありますが、支援数の増加に伴い、限られたマンパワーで対応していく課題はどの事業所も頭を悩ませている問題だと思います。その中で地域のネットワークは欠かすことができません。今回の就労研は、ネットワーク作りを構築していく新たな第一歩になったと思います。

                        オープナー 本田 美咲

「多摩地域障害者就業・生活支援センター合同連絡会議」開催のお知らせ

研修会 2015/12/16

2013年、ハローワークにおける障害者就職件数は、身体・知的のある方を越え、精神障害者がトップとなりました。
そして、2020年、精神障害のある方の雇用率算定化がスタートします。
精神障害のある方の雇用は難しい、良く分からない、直ぐに辞めてしまう等とお悩みの企業が多い中、精神障害(発達障害)のある方を雇用するために、企業はどう対応していくのか、合理的配慮の時代の中、その実践を学んでいきます。

詳しくはこちらから »

「多摩就労ネットワーク連絡合同会議」報告を掲載

研修会 2015/04/13

「就労支援のネットワークと支援の姿を考える」2015

平成27年3月12日、多摩地区の障害者就業・生活支援センターの3センターが連携した初めての合同ネットワーク連絡会議が開催されました。

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実践報告

「地域のネットワークで障害者雇用を進めていく(湘南東部の現場から)」

◎講師
湘南障害者就業・生活支援センター
センター長 
小川 菜江子 氏

神奈川県湘南地域県政総合センター 
商工労働局・障害しごとサポーター
桒原 茂 氏

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私達が就労支援に携わる中で日々取り組み、耳にしている「連携」や「ネットワーク」の理想のひとつではないだろうか思えるチーム支援の取り組みを報告していただきました。
地域のハローワークを軸にして、就労支援機関や福祉施設が集まり、新しい求人情報とそのジョブマッチングを目的としたチーム会議を毎月行っているそうです(開催当初は自発的ランチミーティングだったとか)。
その中で各々の業務についても理解でき、役割分担も考えていけるとのこと。結果、地域の就労支援力を底上げしていくという考え方にも納得でした。

講演

「障害者の就労支援を考える -急増する企業系事業所の現状から見えてくること-」

◎講師
独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設 のぞみの園
志賀 利一 氏

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志賀氏の講演では、福祉的就労についての問題点からその歴史を振り返ることから始まり、労働法に則った就労継続支援事業A型については地域の偏在も大きく、様々な視点から明確な数字を基にして、福祉的就労をどう捉えていくのかという提示がされました。労働を提供できない事業所の課題がクローズアップされる中で、平成27年度には就労系事業所の報酬改定があり、新たにサービス体系が見直されることになるとのことでした。

片方で、「就労支援」「定着支援」を支える湘南東部のお二人からは「送り出せばそれだけ定着が必要、一つの事業所だけではカバーしきれない」という課題が出され、志賀氏からは「就業生活を続けていくための継続的支援は必要だが、それを誰が行うのかという課題がある」との話しがありました。
これからのネットワークのベストスタンダードをどう作っていくのか、まだまだ模索は続きます。

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