3種類のツールのご紹介【精神障害者就労定着連携促進事業】

オープナー 2024/04/01

オープナーでは、東京都福祉保健局より精神障害者就労定着連携促進事業を受託しております。

本事業の内容は、下記のようになります。

  • 精神障害者の方たちの職場定着を促進していく
  • 精神科医療機関に向けて、就労支援についての出前講座
  • 連携に資するツールを作成すること

上記の取り組みによって昨年度までに完成しました各ツールをご紹介いたします。

企業担当者向けツール

採用面接のためのコミュニケーションツール

コミュニケーションツールサムネイル【ダウンロードはこちらから】(GoogleDriveからのダウンロード)

本ツールは、働きたい精神障害者と企業の採用担当者が、円滑なコミュニケーションを促進することを目的に、より良い人材の採用と職場定着に繋がると考えています。

昨今の採用場面では、企業側が求職者の履歴書や職務経歴書について聞き取る「一方向型」の採用で、企業が主語で選ぶ立場でした。そのため、求職者の職業準備性や自己アピールをする機会が少なく、企業は求職者のことを理解できないまま採用した結果、職場定着が進まない現状がありました。

そのような現状を踏まえ、オープナーでは、採用面接場面を『互いについての理解を進めていく場』と再認識しました。双方向でコミュニケーションをとることで、求職者の理解も進み、配置部署や業務内容の検討、提供可能な合理的配慮の範囲など、深く検討することができるようになります。

そのためには、求職者の職業準備性ばかりが求められるのではなく、企業側の『採用準備性』や『社内での障害者雇用の理解促進』などの事前準備がとても大切です。また、採用面接時の雰囲気作りなど、実際の場面で気を付けることも多々あります。

今まで、企業が求職者を選ぶ時代でしたが、これからは、求職者が企業を選ぶ立場にもなっていくと考えています。

質問の意図や目的、その背景を十分に理解した上で、それぞれの企業に合った形で質問する場面や具体的な聞き方を準備していただきたいと思います。ぜひご活用いただき、ご意見を頂戴いただければ幸いです。

当事者向けツール

マイノート

マイノート表紙サムネイル

【ダウンロードはこちら】(GoogleDriveからのダウンロード)

<マイノート記入例 ダウンロードはこちら>

障害当事者が、希望する生活を実現するためには『自分を理解すること』や『理解した情報を人と共有すること』などが必要であると私たちは考えます。また、希望の実現には、どのような方法があるか具体性をもつ必要があるとも考えます。

マイノートは、就労面、生活面、医療面様々な観点から自身の状況について振り返りを行ない、自己理解を深めるためのツールです。他者の協力を必要と感じる場合には、このノートをめくりながら自分にとってどんな手助けが必要か、あるいは、どのように話せば伝わるかなど、情報共有ツールとしても活用できると考えています。

支援者向けツール

 医療連携・就労支援機関 連携ガイドブック

連携ガイドブックサムネイル【ダウンロードはこちら】(GoogleDriveからのダウンロード)

精神障害者が職場に定着するためには『医療』的な関わりや視点が欠かせません。しかし、現状では就労支援機関・企業と医療機関での連携が十分に機能しているとは言えません。

オープナーでは「なぜ三者での連携が円滑にすすまないのか」という課題に対する要因を整理して、連携促進につながる『就労支援機関が行なえるアプローチ』を考え、提案をしています。


今後、3ヶ年を通して、各ツールについてブラッシュアップや普及・啓発を行っていく予定です。ブラッシュアップのためにも各関係機関・企業の皆様に各ツールをご活用いただき、率直なご意見を頂戴できれば幸いです。

ご不明な点などございましたら障害者就業・生活支援センターオープナーまでお問い合わせ下さい。

TEL:042-577-0079

[終了]第13回当事者セミナー当日参加申込

オープナー 2024/01/23

毎年オープナーが行っております「当事者セミナー」。今年度で第13回開催となりました。今年度は国立市しょうがいしゃ就労支援センターさんとご一緒に開催します。

「働く当事者が伝える 私の選択~過去・現在・未来~」と題して、今年度は3年ぶりの会場開催です。
当日はその場で質疑応答にお答えする時間も設けます。ぜひ、会場に足をお運びください。

一方で、デイケアや地域活動支援センターの皆さんからは「オンデマンド版は都合がつけやすくて良かった」「リアル(集合型開催)が復活しても続けてほしい」と熱いリクエストを頂いていましたので、オンデマンド版も継続します。3月公開予定を目指しています。

また、今年は参加者の皆さんに事前に質問を募集し、当日会場でお返事するかたちで進行していきます。色々な経験を経て働いている皆さん(登壇者)に聞いてみたいこと・確認しておきたいことがあったらお申込み時にお知らせ下さい。

今年も、当ホームページ用チラシサムネイル事者にしか話せない、当事者の立場からのことばをこれから就職を考える方・支える支援者の方・迎え入れる企業担当者の方に受け取って頂けましたら幸いです。

【申込フォーム】。
以下のフォームリンクよりお申込みください
お申込みはこちらから(Googleフォームへリンクします)

●オープナー当事者セミナーチラシ(R5)

日 時 2024年2月20日(火)13:30~15:30(開場 13:00)
場 所 国立市 市民芸術小ホール(東京都国立市富士見台2丁目48-1)
芸術小ホールHP:アクセスページ
定 員 200名(会場が広いため、空間を広く取って着席予定です)
内 容 1.就労支援に関係する福祉サービスについて(ミニ解説)
2.当事者による経験談 3名
3.質疑応答 事前受付+当日受付のものに回答

 

 

お問い合わせ:障害者就業・生活支援センターオープナー 高橋(智)・吉岡
TEL 042-577-0079

国立市しょうがいしゃ就労支援センター
TEL042-505-7271

[受付終了]多摩就労支援ネットワーク連絡会議

研修会 2023/05/31

毎年ハローワーク立川と共催で行っております、『多摩就労ネットワーク連絡会議』を今年度も開催いたします。

「就労アセスメント〜法改正を受けて、今私たちにできることは?

講演 : 「就労アセスメント~江戸川区の実践~」

講師 鈴木大樹氏(江戸川区立障害者就労支援センター所長)

パネルディスカッション:「今私たちにできることは?」

 鈴木大樹氏(江戸川区立障害者就労支援センター)

                 栗田真由美氏(シダックスオフィスパートナー株式会社)

荒木 浩(障害者就業・生活支援センターオープナー)

・日 時  2023721() 13時~16(開場12:30
・場 所  立川地方合同庁舎(ハローワーク立川) 3階会議室
・対象者  就労支援機関・ハローワーク・企業・行政・大学・就労相談・支援に携わる方

・申込〆切 先着順・7/7(金)まで ※今年度はオンライン開催は行いません。

ネットワーク連絡会議 お申込みページ(Googleフォーム)

R5年度ネットワーク連絡会議チラシ(PDFファイル)

HP用サムネイル

[受付終了]第2回 精神障害者就労定着支援連絡会『障害者雇用における雇用の質を考える』開催のおしらせ

オープナー 2022/12/26

連絡会

オープナーより精神障害者就労定着支援連絡会『障害者雇用における雇用の質を考える』開催のおしらせをさせていただきます。

障害者雇用は障害者雇用数をはじめ、実雇用率など右肩上がりに増加しています。増加の背景としては、雇用率制度の代表とされる制度の改正。特例子会社の設立増を含めた企業のコンプライアンス、CSRへの意識の高まり、就労移行支援事業、就労定着支援事業などの就労支援を行う福祉サービスの充実、加えて当事者が、障害者手帳を利用して働くことへの抵抗感の減少など様々ことが考えられます。『数』の充実は図られていますが、一方で精神障害者の就労定着率は半数程度にとどまっており、大きな課題となっています。まだまだ障害者雇用が、『数』を求められており、『雇用の質』の向上に目が向けられていない状況なのではないでしょうか。

今回の連絡会では、厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課 課長 小野寺徳子氏に、超短時間労働などの雇用促進法の改正について中心的に、障害者雇用の今後についてお話しいただきます。

後半には精神障害者を雇用する企業 2社のご担当者様に障碍者の雇用の状況、雇用の質の向上のための取り組み状況や課題についてお話しいただきます。

『働くこと』は生活を維持する上でとても大事なことです。しかし私たちは収入を得るためだけに働いているわけではありません。人としての成長や社会とのつながりを得る機会にもなっています。障害ある方の就労にとってもそれはとても重要なことです。現在の障害者雇用はどのような状況にあるのか、今後どうあるべきなのかについて参加される皆様と共有していきたいと思っています。どうぞ奮ってご参加ください。

詳細はこちらのチラシをご覧ください⇒令和4年度第2回チラシURL版

日 時  令和5年2月6日 (月)13:00~16:30

方 法  ZOOMによるオンライン開催(見逃し配信の予定あり)

内 容 『障害者雇用における雇用の質を考える』

行政説明   厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課 課長 小野寺徳子氏

実践報告   みずほビジネスチャレンジド 平賀 正樹氏

リゾートトラスト株式会社  北沢 健氏

対 象   企業、医療機関、就労支援機関、教育、行政など精神障害者の就労支援・障害者雇用に関わる皆様

定 員  50名

費 用  無料

お申込み 下記アドレスのgoogleフォームにて必要項目をご入力ください。受付を終了いたしました。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdvSvkVstVrP-fVFA2Z-W4Az9fLG2vp-ViftXrIf20FUJpspA/viewform

※セキュリティの関係上、フォームでのお申し込みができない場合は貴社名、参加者名、メールアドレス、住所、連絡先、見逃し配信の有無をご記入の上、opener@shuro.jpまでご連絡ください。

[受付終了]多摩就労ネットワーク連絡会議

オープナー 2022/06/21

[6/21(火)15:30更新] 定員を超えるお申込みを頂いたため、受付を終了いたしました。ありがとうございました。

毎年ハローワーク立川と共催で行っております、『多摩就労ネットワーク連絡会議』を今年度も開催いたします。

「障害者雇用は本当に進んだのか?」あらためて今、現状・課題をふりかえる~

ご登壇:一般社団法人障害者雇用企業支援協会

常務理事・障害者雇用アドバイザー 石崎 雅人 氏

・日 時  2022年7月15日(金) 14時~16時
・場 所  立川地方合同庁舎(ハローワーク立川) 3階会議室
・対象者  就労支援機関・ハローワーク・企業・行政・大学・就労相談・支援に携わる方
・定 員  50名(定員になり次第締め切りとなります)
・申込〆切 先着順・6/24(金)まで

ネットワーク連絡会議 お申込みページ(Googleフォーム)

HP告知PDFサムネイル

2022 ネットワークチラシ

 

 

 

 

 

お問い合わせ:障害者就業・生活支援センターオープナー TEL:042-577-0079

【連載】時事伴奏③~ニュースと共に考える

法人本部 2018/09/10

「障がい者雇用率」水増し報道を受けて

多摩棕櫚亭協会 当事者スタッフ 櫻井博

東京新聞8月29日朝刊で官公庁の障がい者就労水増し問題について、小林理事長のインタビュー記事が3面にて大きく取り上げられました。

      • 障がい当事者スタッフ(ピアスタッフ)である私の見解を少し書かせていただきたいと思います。

この記事について、誤解のないよう補足すると、精神障がい者はその特性で様々な症状があり一人一人症状も異なるし、仕事の特性でマッチングも大切だということです。つまり、紙面でいう精神の病を2つの特徴だとは簡単097d9e0c03342fb0ebf122b507073661_tに言い切れないと考えています。

そもそも一般紙を読む読者の方で、障がい者に関わったことのない人の中には「障がい者って働けるの?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。

案外、障がい者に関する記事は、書き手の力量や読み手の力量などが問われる難しい問題のかもしれないと思いました。

後日談として、小林理事長から聞いた話なのですが、取材のときに説明した「チャレンジ雇用」の話が取り上げられなかったということです。行政が雇用を進める方法として、チャレンジ雇用というものを活用しているのですが、これについて私なりに少し解説したいと思います。

チャレンジ雇用※1)というのは、行政が1年間ぐらいの短い期間、障がい者を非常勤職員として雇う形態です。ハローワーク等にこの期間を就労した期間として報告し、その後民間企業へ就労する方もいます。すべてではないにしろ、このような雇用形態が、障がい者雇用としてカウントされていることは少し問題であると思うのです。

※1)チャレンジ雇用とは、障害者を、1年以内の期間を単位として、各府省・各自治体に おいて、非常勤職員として雇用し、1~3年の業務の経験を踏まえ、ハローワーク等を通じて 一般企業等への就職につなげる制度です    (厚生労働省HPより)

残念ながら、障がい者就労という枠組みで働くかたが、正社員になれる確率はとても低いです。したがって、中央官庁こそチャレンジ雇用ではなく正職員として雇い、障がい者と一緒に働くということはどういうことか、現場で知ってもらう努力をしてもらうことが大切だと思います。

民間の会社はその意味では相当努力していると思います。雇用率が達成されなければ、罰金が課されることもその一因かもしれません。

但し、私としては、特例子会社という制度については若干の疑問を感じています。障がい者だけを集めて、同じ0d8ee6c371902d77196ab3bc4c976bd8_tフロアーで雇用することをいうのですが、大手の会社はこの制度を活用しているところもあります。確かにこのほうが障がい者を管理しやすいし、特性もいかされるかもしれません。が、しかし健康な人も障害のある人も一緒に働く社会、つまり共生社会という考えかたがあります。この考え方によると、この特例子会社というやり方は、共生という意味で疑問が残ります。

最後に、新聞の見出しとして「職場環境の整備を!」とあったのですが、小林理事長は障がい者雇用の問題は、制度や職場環境の整備はもちろんですが、働きたい障がい当事者の準備の必要性も常日頃話されています。そういう意味で、障がい者を雇う、働けるようになるには時間がかかるということを小林理事長は訴えたかったのではないかと思います。

就労移行支援事業所ピアスでも障害がある人は最大で2年間という期間のなかで、「1.就労トレーニング」「2.就労プログラム」「3.個別相談」を受けながら、働く為に必要な力をつけるために日々努力しています。この春の法改正によって雇用率が上がったことは喜ばしいことですが、制度上、雇用率が上がることのみに、たいていの方は一喜一憂しているのではありません。

働きたいという希望をもちながら、日々の就職への取り組みのなかで、自分自身を見つめ、成功体験を積み重ね、自信につながり就職しているのだということについて、社会の人に知っていただき、そして雇用という形も含めて、社会がより私達を受け入れてほしいと考えているのです。

私自身、このような文章を書きながら、新聞ではありませんが、考えを伝えることの難しさを実感しています。そして、今回の新聞記事を読んで、当事者スタッフである私の思いを書いてみました。

皆さんに伝わりましたでしょうか?

    • 「本当の意味での共生社会の実現」こそが私の強い願いです。

(了)

東京新聞(8/29付)で理事長がコメントしました

法人本部 2018/08/29

障害者雇用、官公庁水増し問題について「東京新聞 社会面(平成30年8月29日付朝刊)」で小林理事長がコメントを出し、多摩棕櫚亭協会ピアスの活動が記事で取り上げられました。

無題

【ご報告】シリーズ第7弾!当事者セミナー

オープナー 2018/03/01

平成30年2月9日(金)障害者就業・生活支援センター オープナー主催の「シリーズ第7弾!働く当事者からのメッセージ 自分の『働く』を創ろう~変わるのは、『今』~」を行いました。今年も定員100名のところ、111名と多くの方々が会場に足を運んでくださいました。

KIMG0151今回の当事者セミナーでは、オープナーメンバーによる事前アンケートの協力と分析、メンバーとスタッフによるバンド演奏…新たな取り組みにもチャレンジしました。

 

 

【第1部】

みずほビジネス・チャレンジド株式会社 企画部 職場定着支援チーム サブリーダー 大森 理智氏と立川市社会福祉協議会N氏、オープナースタッフ川田の3者で「それぞれが思う「働く」とは」をテーマに意見交換を行いました。

3人が共通していたポイントとして、働く前に「自分にあった生活リズムをもつ」「働く上での健康管理が大切」「自分をよく知っておく」ということでした。

意見交換はとても多岐にわたり、Nさんから障害者雇用での賃金の低さについてもずばり質問もありました。障害者雇用で働くまでのN氏の葛藤、企業からの準備性と継続の視点、そして支援者からの視点…。働くとは何か?定着するとはどういうことなのか?それぞれの思い、考えの違いを意見交換できた時間になりました。

「相談しながら自分の人生を選択していく。選択していくためにも客観的な意見を柔軟にとりいれていく」ことがメッセージになったと思います。

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【第2部】

いよいよ第2部では、新たな取り組みとして、オープナーメンバーに事前アンケートの協力をお願いし、結果を分析したものをもとに、大舞台デビューの4名の方にご登壇いただきました。

初めは緊張していた4名のメンバーも時間が経つとともに自然とディスカッションを進めていました。登壇者の意見、考えに多くの聴講者の方達がうなずいていることがとても印象的でした。

やっぱり実体験の生の声は届く!!そして、支援者は考えるきっかけをもらえる!!これが当事者セミナーの醍醐味なんだ!と今年も思える時間になりました。

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Photo 2018-02-09 15 46 39全体を通して今回の当事者セミナーで伝えたかったメッセージは、働くためには土台となる健康管理・日常生活を送る力が重要なこと、そして働くことで色々な悩みは出てくるけれども、それを相談しながら乗り越えていくことで自分が成長につながるということです。そのために今出来ることは何なのか、今働きたいと思っている方たちにとって考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。
また、障害年金や生活保護など、各種制度を活用しながらでも、「働いているのに給料だけでは生活が大変」という声をどのようにして社会に届けていくのか?

支援者として、障害がある方達が金銭的にも安心して地域で暮らせる社会作りを目指していきたいと思えるセミナーにもなりました。

これからもオープナーから働きたいと思えるパワーとなるメッセージを、障害と付き合いながら働きたい方々に届けて続けていきたいです!

KIMG0192みんなで打ち上げも盛り上がりました!!

 

オープナー 川田 俊也・本田 美咲

 

終わりに…
当事者セミナーで伝え切れていないアンケートもホームページにアップしていきます。いろいろと盛り込んだ内容になっておりますので、ぜひご覧ください!

斉藤病院で出前講座を行いました。

オープナー 2017/03/30

H29年3月11日、出前講座で斎藤病院に行ってきました。
現在就労されている方、今後就労を考えている方が集まり、土曜日にも関わらず利用者15名、職員3名、計18名の方にご参加いただきました。

今回の出前講座では、当事者の話がぜひ聞きたいとのリクエストに応え、講師に現在アースサポート株式会社に勤めている樋熊さんをお迎えしました。発症のきっかけからデイケア時代、さらにピアスの訓練を経て就職したことや、五年半働いた後、転職して現在の仕事をしていることなどをお話ししていただきました。いろんなチャレンジをしながらも上手くいかないこともあって、それを何度も乗り越えたからこそ、今の樋熊さんがいるんだと感じ、一時間があっという間でした。

また、樋熊さんへの質問では「ストレス発散はどうしていますか?」「採用される為にはどうすればいいですか?」などがありましたが、自分の体験談を含めながら、一つずつ真摯に答えてくれました。さらに、あるデイケアメンバーからは「これだけの文章を書ける気力がすごい」といった言葉もいただきました。
体験談が終った後は、職員からピアスとオープナーの説明をしました。皆さん、真剣に話を聞いてくださっていて、就労に対しての関心を高くもっている方が多かったように思います。感想では「オープナーのようなサービスがあることがわかってよかった」「わかりやすかった」との嬉しい声もありました。

このような声が聞けたのも、正直な気持ちをありのまま話をしてくださった樋熊さんのおかげだと思います。私が入職したてで右も左も分からないときに、樋熊さんは優しく色々なことを教えてくれました。私の中ではまるで先輩のような存在です。こうして一緒に講座をすることができ、懐かしさと嬉しさを感じた一日でした。

病院での出前講座は初めての経験だったので上手く伝えられるか、満足してもらえるか不安でしたが、皆さんが温かく迎えてくださったので、居心地がよくあっという間の二時間でした。「オープナーを使ってみたい!」と言ってくれる方もいて、出前講座の担当としては嬉しい限りです。このように病院での出前講座は、就労に対して「就労したいけど不安」「何をすればいいかわからない」という方が就労へ踏み出すきっかけになるのかもしれません。就労の厳しい現実を伝えることも必要ですが、それと同時に就労への希望と楽しさを伝えられるようにこれからも活動を続けていきたいです。

本田 美咲

~樋熊さんの感想~

『斉藤病院のデイケアの人たちを見た時、懐かしさを覚えた。自分もデイケアだけ行っている時代があったから。ゆっくり時が流れていて、時間だけが一杯あって、退屈だった日々。

そんな雰囲気の中で、リラックスして、原稿を読めたし、質問などの応答もできた。聞いていないようで、よく私の話を聞いていたんだなあというのが、感想や質問に随所に現れていた。今回、原稿作りは大変だったが、また、同じ境遇だった人たちの力になれるような、活動を続けていきたいと思う。』

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《出前講座》拝島駅作業所にて

オープナー 2017/02/15

オープナーでは、今年から近隣の就労支援施設に出向く出前講座に力を入れ始めました。
講演の内容は、働く準備性やコミュニケーションのポイント、働く先輩からの話などをご依頼いただいた施設のオーダーに合わせてカスタマイズしていきます。

動き出した第一弾として、拝島駅にある拝島駅作業所に毎週月曜日の合計3回伺わせていただきました。

初めて訪問した私たちを明DSC_0264るく温かく迎えていただき、あっという間に緊張がほぐれ、楽しく話すことができました。
今回の内容は「働く準備」から「働き続ける当事者の話」など、1回1時間30分の時間で幅広くお伝えしてきました。
たくさんの質問が飛び交うなかで、利用者さん同士でアドバイスや意見交換をしあう場面も見られ皆さんのモチベーションの高さを感じました。

特に3回コースの出前講座の中でもオープナーに登録している川﨑さんの話に皆さん興味津々でした。
川崎さんの話では発症してから10年間の苦労や葛藤、トレーニングで身についたこと、今の仕事を選んだ理由など様々な視点から話をしていただきました。DSC_0266
川﨑さんからのメッセージで印象に残っていることとして「まずは抱え込まず会社の担当者・支援者に相談することが大切」という言葉でした。この言葉は事前にいただいていた質問の中でも「病状が悪くなりそうな時の対処方法」や「長く働くための秘訣」への答えとして、利用者の皆様にも届いたと思います。

 

今回の出前講座で感じたことは、オープナーから近隣施設へ出向くことで、お互いに知り合うことができ、多摩地域のネットワークができてくことを実感しました。また、出前講座を通して、「働きたいけど…」と思っている当事者の方達が「働けるかも」「働きたい」と思っていただけるような内容にしていこうと思えたいい機会になりました。

【以下アンケートより一部抜粋】
◎とてもわかりやすく質問もしやすく良かったです。
◎難しい話はいっさいなくとても聞き取りやすかったので良かったです。
◎障害者雇用の実情が分かって良かった
◎自分自身が障害を知っていることの大切さがわかりました。

※今後に向けてのご意見
◎今回は男性の当事者の話しだったので、女性の話しも聞きたいです。
◎時間が足りなかった。

近隣施設からのご依頼、お待ちしております!!

川田 俊也

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